いろいろな蝋(ワックスを使って)鋳物になったときと同じ形、厚みの原型を作ります。
その原型に蝋の湯道をつけ、真土で包んで鋳型にしたり石膏で鋳型を作って鋳造します。

石膏型の紹介をします。

以下は石膏埋没鋳造法の一通りの流れです。

粘土で原型を作る。
粘土原型を石膏で型取りする。
石膏原型に置き換える。
さらに、石膏原型をシリコンで型取りする。
シリコン雌型に蝋(ワックス)を流し込み、蝋の厚みが3ミリ程度になるようにする。
ワックス原型に湯道、笄(コウガイ)をつける。
蝋原型に肌用の石膏をふりかける。

鋳型用の石膏には、焼き石膏、アンツーカ、古材を混ぜる。
まわりをトタン板で囲み、石膏で埋没させる。
このときは、中子となる蝋原型内部の空洞にも一緒に埋没材を流し込んだ。

埋没材が固まった後、トタン板をとり、さらに周囲を同じ埋没材で一層塗り込めて石膏鋳型の完成。
窯を建て、ガスバーナーで脱蝋、焼成する。

窯内は650度ほどまで温度を上げる。
焼成が終わったら、鋳型の温度を常温ほどまで下げる。
鋳型を土間に埋め、溶けた金属を流し込む。
鋳型を壊して、鋳型の中の作品を取り出す。

壊した鋳型は古材として鋳型作りに使う。
湯道を切り落とし、笄の穴を埋めて仕上げる。
着色して作品の完成。


「ながされるままに」
 ブロンズ 2003年

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