〜鋳型完成後から鋳込みまで〜

鋳型が完成すれば次はふきです。込型や蝋型、石膏埋没型は金属を鋳込む前に鋳型を焼成します。

以下はある時の込型のふきの様子です。


込型の場合、溶けた金属を鋳型に流す前に、鋳型を800度ぐらいまで焼成する。

鋳型の大きさにあわせて耐火レンガで窯を構築し、薪やガスなどを燃料にし、鋳型を焼成する。

まだ焚き始めの写真でこの後窯内に薪を入れ込む。

色見いろみパイプを鋳型の色見ように掘った穴に取り付け鋳型の焼け具合を確かめる。
パイプの中心が赤くなると焼け具合が良いころになった合図で、色が入るという。

色が入り鋳型の焼成が終わったので、金属の溶解に移る。


コークス炉に火をいれ、坩堝の中で金属を溶解する。溶解温度はブロンズで約1000度以上。
実際にはそれよりも高い温度まで上げる。






送風機で炉に風を送り、坩堝の周りにコークスを詰め、金属が溶けるのを待つ。

金属が溶けたら、窯を壊し焼成した鋳型を土間に埋めて、溶けた金属を鋳型に注ぐ。ちなみに、溶けた金属のことを「湯(ゆ)」と呼ぶ。






湯は、太く途切れないように湯口から鋳型に注ぐ。

作品に命を与える緊張の一瞬。

注湯後の鋳型。
無事、溶湯がうまく流れてることを祈って、後吹きを開く。

金属が冷えて固まったら、鋳型を壊して金属を取り出し、湯道を切り落とし、仕上げ作業に移る。


無断複写・盗用・無断転載を禁じます。