鋳造教材研究その1
BSSカタログより、「サンド鋳型メタル」


BSSカタログ掲載
「サンド鋳型メタル」という教材を取り寄せました。1,200円。

発泡スチロールを原型としたフルモールド鋳造法で鋳物を作るセットです。ちなみにスタンダードメタル商会さんの開発商品みたいです。

●セット内容
・地金(ピューター約150g)
・鋳型用砂(約280g)
・原型用発砲スチロール2個(5×5×2p)
・型枠用紙筒
・説明書3枚
では説明書に沿って作っていきましょう。
付属の発泡スチロールで原型を作ります。

発泡スチロール用の接着剤や電熱カッターがないとはっきり言って制作は難しいでしょう。
カッターナイフで切れなくもないですが、発泡スチロールよりも指を切ってしまうことのほうが多いかもしれません。気をつけましょう。

また付属の地金は150gと少ないのでそこまで大きなものは作れません。
せいぜい、付属の発泡スチロールの4分の1〜5分の1くらいの体積のものなら間に合うくらいです。
原型ができたら次に砂の準備です。

この鋳造法は砂の水分量が決め手です。ホントはこれが難しいのですが、説明書には水分量が掲載してありますのでそれに従えばほぼ大丈夫です。
意外と少ないんですよ。

ただし砂が乾燥時の状態での水分量なので、砂を再度利用するときは注意が必要です。

鋳型をつくります。
型枠用の紙筒のの大きさは、ガムテープの芯と同じくらいですんで、それより小さな原型を作らないといけません。

発砲スチロール原型を砂で埋めます。
ぎゅうぎゅうとよく砂を詰めて埋めていきます。

写真は湯口になる部分をあらかじめ発砲スチロールの棒をくっつけていますが、鋳型ができた後で、鉛筆を鋳型に刺して穴を掘り湯口にするという方法が説明書には載っています。

鋳型はこんな感じになります。

ピューター地金を溶かします。
鍋で多めに溶かしましょう。

鋳込んだ後。

金属が冷めたら鋳型を崩壊して
中から鋳物を取り出します。

湯道を切断。
ヤスリやサンドペーパーで仕上げます。

真鍮製の金ブラシで磨いて完成。



一応ペンたて
説明書にはかなり詳しくガイドがでてますのでこの説明書だけでも十分価値あるものだと思います。

製作上で一番難しいのは砂の水分の量でしょうか。
発泡スチロールの原型制作も、思ったようには形がつくれないので難しいかもしれません。
発泡スチロールの素材感を生かしたものを作るしかありません。

あと、セットに入っている地金の量にたいして原型用の発泡スチロールが多い(大きい)ので、そこら辺を考えて作らないと、セットに入っている発泡スチロール全部を使って原型を作ると地金不足になります。

この教材セットの値段は妥当な価格だと思います。

もし買うときは、地金を余分に購入するとよいでしょう。




鋳物体験教室・体験実習の講師、アドバイス等やってます。
気軽にご相談ください。


質問・問い合わせ等はトップページ右側の
「リンク集・問い合わせ」よりメールでお寄せ下さい。


戻る